2016年12月3日土曜日

2016年12月3日 STITCH BY STITCH PROJECT2日目

Stitch by Stitchプロジェクトとして初めて村に訪れた昨年、
刺繍プログラムの1日目を終え、2日目までにできるところまで進めてね、
と宿題にしたところ、みんなすべて完成させてきたことに驚き、
もしかしたら今年も同じように完成させて持ってくるのかなと思いながらも、
いろんな状況や環境があるから、同じように期待しちゃだめだ、と思いながら、
村に到着し、挨拶を交わしてさっそく宿題を見せてもらうと、
まさに、みんなすべて完成させてきていた。
それも、あれ?これわたしの見本だったかな、、?と見間違えるほどに、
糸の詰まり方、ステッチの幅、ボリューム感など、わたしのサンプルに忠実に。
その仕上がりを見ただけで、彼女たちの熱意が伝わってくる。

昨年からの1年間、3回に分けて新しい絵柄を送り、
ステッチの練習をしてきてもらったのだけど、
彼女たちは週に12回、みんなで集まって刺繍教室を開き、
ほぼ毎日のように家で練習してきていたそうで、
この上達は目を見張るものがあった。
刺繍はやればやるほどコツがつかめたり、自分のやりやすいやり方がわかってくるので、
何度もやることが大事だと思っているから、
彼女たちはそれですでに何かをつかんでいるような
そんな風に出来上がったものが生きた作品となっていた。
その出来上がったものから感じるエネルギーをうっ、、と受け止めながら
それでも細かくひとつひとつを見ながら、アドバイスをしていくことに。
彼女たちも真剣だから、わからないところはきちんと質問してくる。

ひとつ象徴的だったのが、彼女たちの使っている道具がMade in indiaのもので、
わたしの使っている日本製のものとクオリティが違うために
やりにくそうなところがあって、その話になったときに、
刺繍をがんばってこれでお金が稼げるようになったら、いい道具を買おうね、
と伝えたところ、笑顔とともに拍手が起こったのだ。
そのときに、あ、この子たちはちゃんと真剣に、
仕事としてやろうとしていることを悟った。
なんていうか、刺繍をするその姿から気迫すら感じるし。

今日も予定より多めに時間をもらえたから、
わたしとアルーンティーチャーだけ村に残り、練習用の布に
ひたすら刺繍をしていく時間とした。
わたしも彼女たちの隣に座り、一緒になって次の課題の
サンプルを作るために刺繍を始めた。
隣の子にハサミを借りたり、糸を交換っこしたりしながら
静寂の中みんなと同じ空気の中で、同じように手を動かしている。
この時間が愛おしかった。

同じ目線で、心を開けば受け止めてくれる。
近づいていけばにじり寄ってきてくれる。
そんな風に少しずつ彼女たちとの距離が縮まって、
先生と生徒、ではない、同じように刺繍をする人として
なにかを共有することができたように感じた。

お昼ご飯のときもひざとひざが重なり合うくらいぴったりくっついて、
オイシー!って連呼して笑いあったり。
同じ釜の飯を食うって感じで勝手に家族のような気持ちになってきた。

ご飯を食べたあと、彼女たちが、チャロチャロ、と言って手を引いてくれる。
それから村を歩きながら、この木はレモンの木、これはマンゴスチン、
ここはヤギの家、と村を紹介してくれた。
彼女たちの家の前にベッドを引っ張り出してきてみんなで座って、
言葉にならない言葉で会話したり(といってもただ名前を呼び合うくらいだけど笑)
なんか子供のころお兄ちゃんや従姉妹と、団子みたいにくっつきあって
意味のないことを言いあってそれだけで楽しいみたいなそういうのを思い出した。
彼女のお母さん、おばあさん、お兄さんのお嫁さんも紹介してもらった。
お家の中はとても簡素な作りで、あまりにプライベートな空間だけど、
寝るところまで見せてくれた。生活がそこにあった。
日本語でサワコの家族の名前を書いてと紙を差し出すのでわたしも、
ひとりずつ紹介する。きっと、彼女たちにとって、
友達や家族はとても大切にしていることなんだと思う。


これだけ心が動いたから、別れはきっとさみしいものだろうなぁと思ったけれど、
なんだかこれから共にやっていくことがはっきりわかったから、
お互いがんばろうね!って気持ちで村をあとにすることができた。
見えなくなるまで手を振って、また来年ここに戻ってくることを楽しみに
また彼女や彼女たちの家族の健康と平和を願いながら車に乗った。












 


























2016年12月2日金曜日

2016年12月2日 インドにて思うこと

インドの人たちは、音楽やダンスが本当に好きなんだと思う。
行く先々で音と声の歓迎があるし、わたしたちを村々へ運んでくれる
ドライバーのナイスミュージックセンスが素晴らしい。
小学校で行われたMAAD(Music Art Agriculuture Dance)のプログラムでは、
たくさんの歌と踊りを披露してくれた。
こんな風に毎日歌ったり踊ったりして暮らしているんだろうな。
男の子たちのダンスは力強く、女の子たちはしなやかで、
植物も動物も人間も同じくらい生命力にあふれてる。